カヤック一人旅:淀川水系編 その2:奥琵琶湖出発

2020年1月10日

前回は、カヤックを始めた経緯・動機・目的などを綴りました。カヤックは組立式にしたことや運送・宿泊手段としてキャンピングカーを購入したことなども説明しました。今回は淀川水系でのカヤック一人旅の1日目の様子を綴ります。奥琵琶湖のJR湖西線:永原駅から湖岸へ向かい、そこが出発地点です。改めてカヤック一人旅:全ルート図を挙げます。

Δカヤック一人旅:全体ルート図
Δカヤック一人旅:全体ルート図
Δ前回記事「カヤック一人旅:淀川水系編 その1」は
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4.カヤック一人旅1日目:奥琵琶湖出発:永原→近江今津

琵琶湖縦断の旅は、カヤックを始めて間もない頃でもあり、ゆっくり5日間かけて行うことにしました。ベースキャンプ地は道の駅「びわ湖大橋米プラザ」の駐車場です。ざっとした琵琶湖でのルート図と行程を挙げます。

Δカヤック一人旅:琵琶湖ルート図

  1日目:永原   → 近江今津

  2日目:近江今津 → 近江高島

  3日目:近江高島 → 志賀

  4日目:志賀   → 堅田

  5日目:堅田   → 石山

片道約15km前後の距離となります。

4-1.近江今津にキャンピングカーを駐車

先ず、今日のカヤックの目的地であるJR湖西線近江今津駅と琵琶湖岸の中間地点の駐車場にキャンピングカーを停めます。台車にカヤック装備一式を積載します。台車を転がしながら近江今津駅で電車に乗り、出発地点である永原駅で下車します。そこから琵琶湖岸へ台車を転がしながら向かい、出発地点に到着です。

Δ台車にカヤック装備一式積載して移動

4-2.奥琵琶湖の永原を出発

カバンからカヤックの骨組みを出し、組立てます。台車や備品を全てカヤックの中に積載し、琵琶湖に着水です。いよいよ念願の淀川水系カヤック一人旅の出発です。さすがに武者震いがしました。誰もいない自然の水辺に一人で挑みますので、さすがに躊躇しましたが、ここまで来たら行くしかありません。意を決して漕ぎ始めました。

カヤックは二人乗りを一人で乗ります。積載量は300kgまで可能ですので、大人が4人位乗っても大丈夫です。私一人と荷物が20kg位ですので、余裕で浮かびます。

奥琵琶湖の地形は湖岸ぎりぎりまで山が迫っている感じです。幸いにして天気も晴れて風もなく、水面も穏やかでした。カヤック初心者にとっては、絶好の水辺環境となりました。

Δ1日目ルート図:永原→近江今津

4-3.前に見えるは竹生島

奥琵琶湖を出発し南下していきますと、しばらくして左前方に竹生島が見えてきました。最初の歴史舞台の訪問です。竹生島は琵琶湖に浮かぶ最北の島です。

源義経が壇ノ浦で平家を滅ぼした後、兄の源頼朝の家来に謀られて行き違いが生じ、急に兄から追われる身となります。しばらく京に潜伏していましたが、それもままならず、竹生島でひっそりと身を隠していたとの言い伝えがあります。しばらくして、竹生島を離れ、日本海沿いに陸奥を目指したとのことです。また、徳川家康が大坂城を滅ぼした際、内堀に架かっていた極楽橋の絢爛豪華な部材が竹生島の社殿に使われているとのことで見てみたいと思いました。 しかし、竹生島にある程度近づきましたが、断崖絶壁になっており、上陸するにはかなり手こずり時間がかかると考え諦めました。

4-4.近江今津に到着

永原から近江今津までは約15kmの行程ですが、季節は夏場ということもあり、驚くほど汗をかきます。湖上には、陰が無いばかりか水面からの照り返しもあり、電子レンジでこんがり焼かれているような感覚です。水は2Lのペットボトル2本準備しましたが、全て湖上で飲み干しました。それでも尿をしたいと全然思わないのです。全部汗で体の水分が出てしまいます。これは想定外でした。もっと水を準備しておかないと、本当に干上がってしまいます。

なんとか無事に今日の目的地である近江今津に到着です。何事も無く幸先良い船出となりました。記念すべき1日目の航海を終えて、しばらく琵琶湖を眺めていました。明日2日目はここから近江高島に向けて漕ぐことになります。

そういえば、琵琶湖は世界で3番目に古い古代湖とのことです。それも昔は、ここ滋賀県にあったのではなく、三重県にあったそうです。地殻変動により、北東の方向へ移動し続けたそうで、今でも移動は続いているとのこと。数十万年後には日本海と繋がるそうです。(へ~!)

Δ1日目の航海を終えて(近江今津湖岸)

5.カヤック一人旅:到着後のひと時

琵琶湖をぼーっと眺めた後、そそくさとカヤックをばらしにかかり、カバンに詰め込んで台車に載せます。台車を転がしながら、キャンピングカーを停めてある駐車場に向かい、荷物を車に詰め込みます。

楽しみはここからです。キャンピングカーの中は、トイレとシャワー室が兼用になっています。シャワーを浴びて汗を流し、ベッドでしばらく横になります。サザンの陽気な音楽をBGMにして、冷蔵庫で冷やしておいた水を飲みます。本当は冷えたビールを飲みたいところですが、ベースキャンプ地である道の駅「びわ湖大橋米プラザ」まで運転しないといけないので、しばらくお預けです。10分ほど横になっていましたが、やはり冷えたビールを飲みたくなったので、今日の宿泊地であるベースキャンプ地まで運転することにしました。

6.カヤック一人旅:ベースキャンプ地は道の駅「びわ湖大橋米プラザ」

道の駅「びわ湖大橋米プラザ」駐車場に到着です。琵琶湖縦断の5日間は、ここがべースキャンプ地となります。琵琶湖大橋は琵琶湖南部の東岸と西岸を結ぶ橋で、西岸側の橋の袂に道の駅があります。すぐ目の前が琵琶湖です。キャンピングカーを用意しておいて本当に良かったなあと思います。趣味の現場近くで寝泊まりできるのですから幸せなことです。車の窓から琵琶湖を眺めながら、冷えたビールで琵琶湖に乾杯しました。

腹が減ってきたので、食事の準備です。ガスコンロがあるので、とりあえず湯を沸かします。私は料理をしない主義なので、レトルト食品を準備しています。電子レンジも積載していますので、「チン」すればある程度のものは美味しく食べることができます。ちなみに今日のメニューは、サバの味噌煮とサラダと味噌汁です。米も「チン」して炊きます。

Δキャンピングカーの流しとガスコンロ

食事の後は、パソコンを開けて少しだけ仕事をします。スマホもデザリング機能が付いていますから、どこでもネット環境を整えることができます。2時間ほど仕事をしたら、外はいつのまにか真っ暗です。ボチボチお酒が欲しくなる時間帯となりましたので、近くの酒場へ行くことにしました。

酒場に入ると、案外客は少なくひっそりとしています。山口の酒「雁木」と栃木の酒「鳳凰美田」がお気に入りですが、この店には置いていないので、京都伏見の酒「月桂冠大吟醸」を冷で頼みます。一人でちびりちびり飲んでいると、隣の客の武勇伝が聞こえてきますが、聞き流しながら明日のカヤックのコースを考えます。

次回の記事では、琵琶湖縦断2日目~5日目、近江今津から琵琶湖終点:石山までのカヤック航行記を綴ります。

Δ次回記事「カヤック一人旅:淀川水系編 その3:琵琶湖縦断」は画像をクリック